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選手の態度

 冬休みの練習も終わり、今年度も残すはあとわずか。

ある外国人コーチの言葉。

「選手は、2種類のタイプに分けることができる。『最善を尽くして試合に臨みます」というタイプと『試合に勝ちます』というタイプ。一見すると似たようなタイプだが、大きな違いがある。

前者は、相手が強かったら。簡単に諦めるタイプで、後者は、自分よりも優れていても粘って勝てるように試合の内容を変えようとするタイプ。選手としての望ましいタイプは、『試合に勝ちます』だ。

最善を尽くすというタイプの選手に『自分の最善とは何かを知っているか』と尋ねてみれば、その答えはおそらく曖昧なものである。

その人間にどれだけの欲があるかないかで、その最善の質は変化してしまうからだ。人間には限界はないと信じていても、多くの選手は、自分をコントロールしてしまう場合が多い。

さて、自分の子が川で溺れていたら、親は躊躇せず、子のために川に飛び込むだろう。

 何があろうができると信じること、そして、高い目標と自信が大切。強い相手と当たると心の中は、負けるという思いが支配し、負け試合をしてしまう。

限界があると思うから、限界をつくってしまう。できると信じること。相手も条件は同じ。たとえ、失敗しても、その時は、また立ち上ればいい。

『最善を尽くすという』タイプは、目の前に川が現れると、川があったから目的を達することができなかった、と言って諦める。『試合に勝ちます』というタイプは、目の前に川があれば、それを越える方法を考える。

 普通の選手は、普通の練習をする。その結果は普通の選手でしかない。強い選手になりたかったら、誰もできないような練習をする。結果は、特別な選手になる。

今の時間は帰ってこない。そのために、魂を込めた練習が必要。常に1位になるという目標を持つこと。目標がないと途中で諦めてしまう。

 試合に負けたら、他の物事(コートや審判や他人など)を責めてはいけない。

相手を称える以外、何も言ってもいけない。体の調子が悪くても言ってはいけない。それは全て言い訳にしか過ぎない。強い選手に当たった時、『挑戦』の気持ちを持つ。『挑戦』することに意味がある。そこで何かを学べる。弱い選手に当たっても、誠意を持ってプレーをする。15対2で勝てる相手に15−10で勝つのは意味が違う。それは、相手に不快感を与えるだけだ。

 試合に負けている時、頭を下げたり、振ったりするの良くない。スポーツマンがする行動ではない。最後まで堂々と挑戦すべきである。スコアは関係ない、態度が問題なのだ。

 練習を軽く見る者に上達は望めない。真面目に取り組むこと、シャトルに集中すること。コートは神聖な場所、そのように考えることが大切。」

 わがチームにも『最善の試合をします』というようなタイプの子どもたちは多い。子どもたちにとっては、難しいことなのかもしれないが、指導者の立場として、肝に命じて、その方向づけをしなければならない。