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ジェネレーションギャップ

 接着剤ボンドやアロンアルファは知っていてもセメダインの名称が一般的でない世代だったとは・・・。

セメダインがこの世から消えたわけではないのですが、普遍なものと思っていたことが、いつの間にか特殊なものに変わっていたと気づいた時の感覚、孫同様の存在の子どもたちと会話が通じていないわけではありませんが、思わぬところにあった落とし穴、そんな感じでした。

「もっと足を動かそうよ!セメダインが付いたみたいだよ。」「????」そんなわけで、意外なところで意思疎通に欠けてしまいました。「ボンド」「アロンアルファ」と言い換えたら、どうにか通じましたが。

 意志の疎通で悪戦苦闘しているわけではないのですが、日々の練習の中でも思わぬ発見があるものです。

 コーチングの難しさは、今述べたようにジェネレーションギャップもその理由の一つですが、思いを伝えることの難しさは、そればかりが理由ではありません。 

子どもたちは、それぞれの性格も違えば、感受性も異なりますし、ボキャブラリー量の違いもあるわけで、投げかける言葉ひとつにも気を配る必要があるのですが、それがなかなか難しいことなのです。時には、同じ内容を伝えるがために、相反する言葉を投げかけることも必要なのかもしれません。

ミスが多い攻撃的なプレーヤーに「ミスはするな」と言うよりは「ミスをしてもいいぞ」と言った方が効果があるかもしれませんし、それがさらにミスを重ねる結果に繋がるかもしれませんから、難しいことです。

アドバイスに忠実な者には、的確にこちらの思いを伝えた方が良いかもしれませんし、あまり忠実でない者や闘争心を失いつつある者に対しては、発奮させるような、少し皮肉な言い回しのアドバイスや扇情的な言葉を投げかけて、闘争心を引き出すことも必要かもしれません。

 「つなげ」という表現は、ただ単に相手にチャンス球を上げるだけであるという受け止め方をするかもしれませんし、「打て」と言えば、がむしゃらに打つだけのスタイルになってしまうかもしれません。いずれにしても、プレーの合間に長々と弁ずるわけにはいきませんし・・・。

 何はともあれ、アドバイス、サイドコーチングは、長い付き合いの中で、個人個人の気性や性格を感じ取ることが大切であると思われます。

試合後の一般的な評価と同じというわけにはいかないでしょう。