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最後に乗る車

 新型コロナの感染は相変わらず。目に見えない相手に勝つ術を持たないのが今の状況といってもいいでしょう。

ただただ、マスクを着用するだけが、身を守る最善の方法であるというのは、いささか心細い限りです。

 梅雨空の晴れ間の清々しい空気を求めて、高原のドライブでもしたいところですが、そんな事さえも控えなければならない生活には、多くの人たち同様に苛立ちと諦めが入り混じった毎日です。

 そんな暇な折、「JAFmate」。これは、私が30年以上会員であるJAFの毎月発行する機関誌ですが、松任谷正隆氏の連載する記事の今月号「死ぬ前に乗る車」を読んでいました。「食いしん坊の間では『死の前に何を食べたいか・・・・という話題になった時、圧倒的に多いのは、お寿司だそうです』で始まり、彼の愛する車の話題にと展開する。

彼は、かの有名なユーミン(荒井由美→松任谷由美)の夫で、自他共に認める車好きとして知られていますが、「死ぬ前に乗る車」を考えた時、果たしてどんな車に乗るかというのが、記事内容ですが、結論から言うと、多くの車を乗り継いで車の事を知り尽くしていても、迷いに迷うこと。

 そう言えば、比較は出来ないけれども、彼と同様に排気ガスの臭いに心躍らせてきた自分としても、現状では高嶺の花だが、もし、5億円の宝くじがあたったなら、憧れのポルシェ?かも。でも乗りこなせるだけの反射神経は?。それでも、人生の最後を飾るのには見栄もいいから優先して買ってしまうかも?

金銭的にも体力的にもそれは無理だと考えると、高齢化時代に合わせた安全装置満載のエコカー?。いやいや、時代に先がけた水素ガスや電気自動車もいいかも?

 人生の幕引きは難しい。若い時考えた人生の幕引きは、遥か永遠の未来。しかし、今や日々刻一刻、目の前に迫っていることは確か。

そうした中でも憧れの車を追い求めるのは、無駄な抵抗なのか、それとも車好きの本質なのか?