冬眠中の動物や昆虫のように
自分はずっと眠っている
ずっと前から眠っている
目も口も足や手も動き
音も聞くことが出来る
眠りは果てしなく続く
眠りの中で見る夢は錯綜し
カオスの中をさまよう
時には宇宙の彼方に旅する自分を発見する
夢の物語には筋が無く
時には目覚めることへの不安や恐怖が入り交じる
若い頃に憧れた美人顔の女性のおぼろげな輪郭
声も出すことも近づくことも出来ない
夢の中の自分は希薄なガスのよう
無限の深さの闇に紛れてしまいそう
行き着く先は無限地獄かはたまた有限地獄か
天国か地獄かそんなことはどうでもいい
いったい自分の眠りはいつ醒めるのだろうか