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クラブ員に

 「心臓」と言われれば、具体的にその実態を理解することはできますが、「心」という言葉については、説明しようとすると少し困ってしまいます。

もちろん、大人同士であれば、「心」というものの抽象的な意味合いは理解していますから、それほど難しいことではないのですが、小学生相手であった場合は困ってしまいます。

 スポーツをする子どもたちにおいては、「心肺機能」を強化することは大切な要素です。トレーニングの中心は、心肺機能の強化が中心ですが、そればかりではなく「心」の訓練や強化が大切な要素になってきます。

子どもたちはもちろんですが、保護者たちにもそうした点の重要性を理解してもらうことが大切になってきます。

 まさに今、コロナウイルスの影響下で学校は休校中、普通であれば運動に汗を流す子供たちも家にとじこもりがちで、精神的にも打ちのめされた状態にあることは確かでしょう。

我がクラブの子どもたちは、自宅でできる毎日の課題を実践中です。フットワークの練習をする者もいれば、ヘアピンショットの練習をする者、持久走をする者、普段のクラブ活動中とはちょっと違った様子が動画で送られてきます。

もちろん、保護者の協力があってのことなのですが、そこには、普段の子どもたちとは違った様子が見られて嬉しいものです。

命令一下、一斉に活動する時の子どもたちの意識とはまったく違って見えます。

 

 今回の休校は、クラブ活動にとっては大きなダメージですが、子どもたちや保護者の意識に刺激を与える機会ととらえてみれば、決してマイナス要素ばかりではないでしょう。さらに、普段の活動をしたいという欲求は、活動再開の時には、大きな力になると思います。

こうした状況が、どのくらい続くのか見当はつきませんが、各自の毎日の活動が大きな力となってくるということを強く意識して頑張ってほしいと思います。最後に、子どもたちには次のようなことを意識して頑張ってほしいと思います。

 

*誰にもできない目的を持った練習をしよう。

*今の時間は帰ってこないから、魂を込めた練習をしよう。

*常に一位になるという目標を持とう。

*試合に負けたら、他の物事のせいにしたり、身体の調子を理由にしないようにしよう。

*強い選手に当たった時は、常に挑戦者の気持ちを持とう。

*21対2で勝てる相手に21対15で勝つのでは、意味が違うということを理解しよう。

*試合に負けている時でも、頭を下げたりしないようにしよう。

*練習の苦しさは、人生の特別な収穫となるということを理解しよう。

*コートは神聖な場所であるということを意識しよう。

*筋肉で練習するタイプ、魂で練習するタイプがあるが、両方で練習することが必要であることを理解しよう。

*下のレベルに合わせて練習するのではなく、高いレベルを目指した練習をしよう。

*自分はもっとできると信じよう。

*苦しみに耐える準備ができていれば、苦しみに打ち勝つことができると信じよう。