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令和

 今日から新元号の開始。折しも10連休の最中。子どもたちにとっては、春休みが二度やってきたような感じかもしれません。クラブ活動も完全に全員参加というわけにはいきませんが、基本的には毎日練習に変わりはありません。

保護者も子どもたちも、少しはゆっくりしたいという気持ちが本音かもしれませんが、不本意な結果で終わるよりは、少しでも良い結果を得るためには必要な条件だと考えています。

 テレビでは、どの局も即位関係の報道番組を流しています。昭和から平成に変わった30年前のことを思い起こそうとしても、そのカケラさえ思い浮かびませんが、そうした番組で、平成の30年の歴史映像が流れているのを見ると、「ああそうだ、そんな事もあった」と懐かしく思い出されます。

その当時の自分は、今同様のバドミントン中心の生活していたのですが、その当時の高校生たちも今や40代半ばを過ぎてしまいました。そうした教え子たちの子どもたち、いわば孫の存在同様の子どもたちとの付き合いが今の生活ですから、過ぎ去った日々の早さには、驚くばかりです。

 今年は、クラブから進学した子の中学に顔を出す機会も増えました。何年か前、現在は高校2、3年生になった有能な生徒たちが、同じ中学にそろって進学した時も顔を出す機会がありましたが、久しぶりの中学生との付き合いです。

そこで感じることなのですが、中学校の部活動環境の悪化の傾向がますます進んでいるということです。もちろん、現状に対する異論派の立場からの考えですから、そうした流れを肯定する人も多くいるとは思います。

異論派の立場から言えば、より上位を目指す子どもたちは、どっちつかずの中途半端な活動を続けるよりは、学校教育とは分離したクラブに移行すべきだと思いますが、擁護派からすれば、選手養成が学校教育の部活動の目的ではないから、その存続価値はあるのだというでしょう。

現状でも中学進学後、学校の部活動には参加せずに、独立したスポーツクラブに加入して活動をする者は、年々増えているようです。当然、学校の部活動に参加する生徒の数が、年々減少傾向にある原因もそうしたところにあるのかもしれません。

ただ、高校進学と部活動の関係を考えると、現在の学校教育の中に位置付けられた部活動は、学校教育を離れた選手養成クラブに対して、かなり強い立場にある事も確かなのです。高校進学に関して言えば、調査書内容については、学校教育下の部活動が中心を占めているのも確かですし、選手養成を中心とした民間のクラブにおける活動などの実績は、極端に秀でた者以外は、省かれてしまうという現実もあるのです。

 現在のような学校教育下での部活動を全否定するわけではないのですが、中途半端な学校の部活動のあり方が、少しでも早く、欧米的な活動に移行することが望ましいと思うのですが、長年培われてきた日本の教育環境下では、難しいと言っていいでしょう。

因みに、多くの保護者たちにとっては無縁かもしれませんが、国の教育指導要領に基づいた茨城県の「いばらき教育プラン」(平成28年度〜32年度)の中にスポーツ活動に関した基本方針に「生涯にわたる学習と文化、芸術、スポーツ活動の推進」の中で「いばらき国体、東京オリンピック、パラリンピックを契機とした競技力の向上とスポーツの振興」とあり、学校教育推進の柱として「適正な運動部活動の実践」「運動部活動のマネジメント力の向上」「地域のスポーツ人材と連携、協働した指導体制の整備」「効果的・効率的な運動部活動の指導、運営方法等の工夫」などとありますが、現場の理解力の不足なのか、現場では十分に機能していないように思われてなりません。

オリンピックを目指すような人材を養成することなど、現在の中学校の部活動の現場を見る限り、夢物語としか思われません。 

たくさんの御題目を掲げることは簡単なのですが、より現実を踏まえた革新的ななものであってほしいものです。