· 

自由な気質

 「暑い」が毎日の挨拶の言葉になりました。この暑い中での練習は、子どもたちにとっても大変なことですが、老体に鞭打つ自分にとっても同様です。

「幼稚園や保育園の経営者ではないのよ」とか、「万が一のことがあったら、味方は誰もいないのよ」が、家内の口ぐせです。確かに、営利目的に子どもたちを預かっているわけではありませんから、重大な事故でもあれば、それはそれで責任は免れない、そんな立場であることも確かです。家内の言うことも「中(あた)らずと雖も遠からず」といったところでしょうか。

 時代の変化に伴い、何らかの事故が起これば、その責任追及の圧力は強烈ですから、ボランテイアだからといった言い訳は通用しません。そのためには、理屈がましくなりますが、保護者や子どもたちには、この暑さに対する十分な説明が必要なのかもしれません。

 最近は終息してしまった「忖度」という言葉ですが、役人の世界では今でも当たり前なのかもしれませんが、こうしたクラブ活動においては、保護者それぞれが、我が心の内まで忖度してくれることは、まず無理でしょうから、とにかく、この暑さに対する注意を口を酸っぱくして言い続けなければならないでしょう。

 話は変わりますが、子どもたちはもちろんですが、保護者たちの視野もだいぶ狭くなったような気がします。その視線の先にあるものは、わが子だけといった感じがします。

もちろん、そうしたことを全否定するわけではありませんが、人間関係を上手に成り立たせるためには、決して良い傾向とは言えません。

現在の学校生活は、平面的な横のつながりを重んじる傾向が強まりましたが、クラブ活動では、学校生活とは違った、上下関係を構築するするような指導が重要であると思われます。

クラブにおける、1年生から6年生までの構成は、まさしく立体的で縦の関係、上下関係です。だからと言って、1年生を基礎にして上級生を上に重ねたピラミッドを築くことは難しいことです。しっかりとした上級生を土台とした、構築が必要でしょう。

たとえ、技術的な面においては秀でていなくても、やはり、上級生という存在は大きいものです。技術ばかりでなく、マナーなどにおいても、見本となるような上級生の存在が、その後のクラブの浮沈に関わってくるように思える、今日この頃です。