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思うこと 2

 これもまた後ほど紹介したいと思っていますが、全日本剣道選手権で六度の日本一になった宮崎正裕さんの著作『勝ち続ける技術』についてですが、種目こそ違いますが、いろいろな面で参考にしています。

 バドミントンに限ったことではありませんが、競い合うものには反則やそれに対する罰則があります。6月28日の茨城新聞のコラム欄「いばらき春秋」には、将棋の世界で前人未到の連勝記録「29」を達成した藤井聡太四段の生い立ちなどが述べられています。

将棋がこれほど注目された理由は、藤井四段の活躍があることはもちろんですが、「礼に始まり礼に終わる」という伝統的な作法や思考力を養う将棋の効用が見直されていることの現れではないでしょうか。

将棋をスポーツに位置づけることは難しいですが、将棋の世界であっても、反則やマナーが存在することは当然です。宮崎さんの関わる剣道の世界にあっても反則が勝敗を左右することも述べています。

 入部して間もない子供たちに対して、どのチームもそうでしょうが、競技をするためのルール、特に反則やマナーについて指導をすると思います。

小さな子供たちですから、平気でネット下をくぐったり、ネットをたたくなどの行為を犯しがちです。そうした行為については、単にマナーに反する行為だからと説明をするだけではなく、ちゃんとした理由を説明することも必要になってきます。

上級生になれば、そうした常識的なことは理解し、十分に気を配るようになってきますが、時には、そうした指導をしてきた指導者自身が、勝負のために、巧妙に反則行為やマナー違反を子供たちに要求する場合があります。もちろん、勝負に勝つことは、試合をする上での絶対条件なのですから、あらゆる手段を用いることは大切なことなのですが、反則行為を要求する指導者を子供たちはどう見るでしょうか。

 最近行われた中学生対象の競技会での出来事ですが、絶対的な力を持つ選手と同じチームの格下の選手の戦いで、上位選手が負ければ、二人同時に代表に選ばれるというような状況下での出来事です。

誰が見ても勝負の行方は分かっていたのですが、そうではなかったということなのです。誰が見てもわかるようなおかしな試合については、選手同士戦いの結果だったという一言では片付けられない問題があるようです。

当然、そこにはコーチ、指導者の思惑や働きかけがあったことは確かでしょう。

結果は結果として受け止めるしかありませんが、こうした問題を提示されても、無視し、余計なことには関わりたくないという組織にも問題はありそうです。

保護者も強くなった時代ですから、全ての面において後手に回ることなく、率先して問題解決に対応できる組織を構築することを望みたいものです。また、そうすることが、バドミントン競技をメジャー化させるため条件でもあるでしょう。