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時代

 夏のような暑さで始まった5月ですが、ほんの数日の出来事と思いきや、相変わらずの陽気が続いています。

気象予報士たちは、フェーン現象よる一時的な暑さなどと言っていますが、これほど同じような状況が続くと、果たして、この暑さのすべての理由がフェーン現象だけでは説明出来ない理由もあるかもしれません。

 新年度になって、学校現場は、なにやかやと忙しい毎日のようです。私は、そうした変化をあまり感じなくなってしまった立場なのですが、バドミントンに関しては昨年度以上に多忙な毎日です。

6年生が抜けて、低学年の子どもたちが中心になったクラブは、今までと比べるとだいぶ活気がなくなったのも確かです。

まだまだ、技術レベルは高くない者たちばかりですから、基礎からゆっくりと固めていこうという方針なのですが、時代の特徴なのでしょうか、外野席が落ち着かないのは、困ったことです。「急いては事を仕損ずる」いう言葉については、誰もが承知のはずなのですが、ことさら、自分自身の問題となると難しいのかも知れません。

 クラブの中心だった子どもたちも、もはや中学生。前にも述べましたが、昔とは違って、競技開始年齢が低年齢化した結果、高い技術を持って、中学生に進学する子どもたちが、数多くなりました。

しかし、そうした子どもたちにとって、中学校での部活動は順風満帆というわけには行かないようです。

学校現場は、昔とは比べようもないほど、前に倣え式が顕著ですし、特徴的な学校や指導者も少なくなってしまいました。そして、その傾向は中学校に多く見られるようです。

 ゆとり教育に対する批判は増すばかりで、塾通いをしない子どもたちを見つけることが難しくなりました。塾ばかりではなく、他の習い事もあるわけですから、部活動の時間が制約されてしまうのは、当然なのですが、スポーツでのステップアップを図ろうとしている子どもたちにとっては、これは、ひじょうに不満足な環境でしかないのです。

 スポーツエリートと呼ばれる多くが、こうした環境で成長するはずはありません。その多くは、他に成長の拠り所を求めた結果なのです。

しかし、そうした拠り所を求められる者はともかく、そうはできない子どもたちのためにも、もう少し学校現場のゆとりがほしいものです。

そうしたマイナス要素を助長する要因が、それを取り巻く外野席にあることも確かで、その声が強く、高らかであるのも確かなのです。ぜひ、ゆとり確保のための叫び声も上げてほしいものです。