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スポーツと漫画

 これもまたテレビ放送の受け売りですが、漫画とスポーツとの関係についてです。

放送では、テニスを扱った漫画とテニスプレーヤーの錦織選手がメインでした。

確かに、自分たちが若かった頃の漫画にも、スポーツをテーマとしたものは多かったのを思い出します。

その多くは、熱血漢の主人公や監督が登場するものであったと思います。当時はテニスやサッカーといったものよりは、野球、柔道、剣道といったものが中心であり、東京オリンピックでの活躍もあった、バレーボールも人気がありました。もちろん、スポーツとは縁遠い女の子を対象とした少女漫画もありました。

 私たちの世代でも、漫画はよく読まれていましたし、マスメディアも今と比べると随分と限られたものでしたから、小学生たちにとっては恰好なものであったわけです。

しかし、当時の親たちの漫画に対する見方は、ひじょうに否定的な見方が強かったことを子どもの立場としても感じたものでした。

地域によっては、教育委員会が中心になって、撲滅活動を展開したこともあったようです。当時の大人たちにとっては、漫画は子どもの教育を阻害するものという意識が強かったのでしょう。

まあ、そんな大人たちの抵抗の結果ではないのですが、年齢が上がるとともに自然と漫画から遠ざかっていったものでしたが、そのあたりは、現在の状況とは少し異なるのかもしれません。

 漫画の功罪を云々するつもりはありませんが、スポーツ指向の強い少年少女たちが、スポーツを描いた漫画から、少なからず影響を受けたことは確かでしょう。

漫画の表現は、現実離れしているところが面白いのですが、そうしたオーバーな表現があったからこそ、チャレンジ意識の強い子どもたちを刺激したのかもしれません。

新聞や雑誌などのメデイアが衰退傾向にある現在にあっても、漫画という存在には衰退傾向が見られないのは、これまた不思議なことなのですが、デジタル中心社会だからこそ、漫画という超アナログ媒体も必須な存在なのでしょうか。