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F.S.さんへ

 いよいよ年も押し詰まりました。明日の今頃には、遠くからの除夜の鐘の音が響いてくるのを期待したいものです。

罰があたりそうですが、寒い中を外出までして、年越しの気持ちを味わうなどという気持ちは無くなりましたし、暖かな部屋の中での年越し気分を味わうことのほうが、最高と感じる歳になってしまいました。

恋人と一緒の若者であれば、寒さを熱気で吹き飛ばすことも出来るでしょうが、それは遠い昔の話。

 時々はこの拙い思いをのぞくとおっしゃるFさん、心暖まるお心遣いをありがとうございました。すぐに電話でのお礼をと思いつつ、悶々と日々を過ごしてしまう怠け者をお許し下さい。新年には、あらためて文書でのお礼を申し上げます。

 電話は、便利な文明の利器なのですが、顔が見えない中での会話はなかなか難しいものなのです。面と向きあっての会話もそれはそれで、これまた難しいことなのですが・・。

声も聞こえず、顔も見えない文書や、今や主流のメールという通信手段は、結構便利なものなのです。

最近は、手紙を書く若者もそう多くはないでしょうが、若者たちに絶対的にメールの利用者が増えているのには、そうした理由もあるのでしょう。

勿論、便利なものには、独り善がりな面が一人歩きしてしまうという欠点もありますが、時間も気にせず、気楽に自分の思いを伝えられるという点では、ありがたい存在なのです。

 Fさん、ぜひ、良いお年をお迎え下さい。来年もよろしくお願いします。来年こそ憎たらしくもあり、可愛いくもある子どもたちの様子をご覧下さい。