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今年もまた曼珠沙華

 実りの秋ですが、花については種類も少なくなり、少し寂しい限りです。

昨年も書きましたが、今の季節を彩る花と言えば、彼岸花でしょうか。鮮やかに群生している様子は華やかですが、一本に限ってみると、葉もない茎についた真っ赤な花は、少し気味悪さを感じます。

 最近は、この花も脚光を浴びるようになり、この季節、いろいろな所で観光宣伝の目玉にもなっているようです。

日高市の巾着田については昨年紹介しましたが、桜の名所の幸手市の権現堂堤は彼岸花でも有名です。9月初めに訪ねた時は、チラホラでしたが、今頃は一面に咲き誇っていることでしょう。

 一昨日の午後、茨城新聞紹介の記事を見て、常総市の弘経寺(ぐぎょうじ)を訪ねてみました。巾着田のような広大さはありませんが、見事に咲き誇っていました。

この寺は、室町時代に関東浄土宗の中心寺院として栄え、多くの学僧を世に送った有力寺院であったようです。

江戸時代には、家康の孫にあたる千姫が、この寺を菩提所に定め、再建のための多大の寄進をし、檀林の中でも上位におかれる寺院となったそうです。千姫の御殿を移築した大方丈は、明治39年に焼失しましたが、千姫の墓所やゆかりの品々は、往事の面影を今に伝えています。まだまだ、近場にもゆかりある名所はあるものです。