1月も終わり。時の過ぎ行く早さには驚くばかりですが、止める術がないわけですから、これもまた、運命ということにしましょう。
6年生は、まもなく卒業。ランドセルや黄色い安全帽(?)ともお別れ。1年生にはお似合いの安全帽も、ランドセルも、めっきりと成長した君たちには少し不似合いな感じでしたから、ちょうど良い頃合いでしょう。
話は変わりますが、君たちのために卒業前の特別授業です。
谷川俊太郎さんの詩に次のようなものがあります。
ひろげたままじゃ持ちにくいから
きみはそれをまるめてしまう まるめたままじゃつまらないから
きみはそれをのぞいてみる 小さな丸い穴のむこう
笑っているいじめっ子
知らん顔の女の子 光っている先生のはげあたま
まわっている春の太陽 そしてそれらのもっとむこう
きみは見る
星雲のようにこんとんとして しかもまぶしいもの
教科書には決してのっていず
蛍の光で照らしても 窓の雪ですかしてみても
正体をあらわさない そのくせきみをどこまでも
いざなうもの
卒業証書の望遠鏡でのぞく きみの( )
・音読しましょう
・難しい言葉の意味
こんとん----混じり合ってはっきりしない状態
いざなう----導く
・この詩の題名は何でしょう。内容から考えましょう
・「きみ」って誰のこと
・「それ」って何を丸めたの
・「星雲のようにこんとんとしてしかもまぶしいもの」これは何だ
・卒業証書の望遠鏡でのぞく「きみ」の( )は何だろうか
長かった6年間に終止符を打つのは、悲しくないはずはないでしょう。君たちにとって、卒業式は6年間のゴールでもあり、新たな世界へのスタートでもあるわけです。待ち受ける未来は、「星雲のごとくこんとん」としているかも知れませんが、「まぶしい未来」も待ち受けているはずです。未来への扉は、今開かれようとしています。勇気を持って扉を開きましょう。
過ぎ去った過去は変えることはできません。
過去を振り返らないで前に進んでいきなさい。
がんばれ。さようなら。